建物へのこだわりについて、私たちが目指したのは単なる治療の場所ではなく、患者様が来院するたびにワクワクし、リラックスして治療を受けられる空間です。
この想いには、私自身の原点となる経験が深く関わっています。
以前、総合病院の小児歯科で勤務していた際、町の歯医者では対応できない歯科恐怖症の子どもたちを多く見てきました。
その中で感じたのは、総合歯科では歯科恐怖症の子どもたちの治療はできても、その数自体を減らすことは難しいという現実でした。
その経験から私は、「子どもたちが初めて訪れる歯医者の環境を変えることこそが、歯科恐怖症を減らすカギになる」と強く感じました。
そのため、初めて出会う歯医者さんを「楽しくてワクワクする場所」に変えることが必要だと考え、クリニックの空間づくりでは「安心感」と「楽しさ」を大切にしています。
お子様が大好きなテーマパークのような世界観を取り入れ、子どもはもちろん、大人もワクワクするような居心地の良い空間を目指しました。

施工には、ディズニーランドや浜名湖ぬくもりの森などを手掛けた一流の職人さんたちにご協力いただきました。
形や高さ、色合いに至るまで、既製品は一切使用せず、すべてを一つひとつ手作りで仕上げ、世界に一つだけの空間を作り上げています。
例えば、キッズルーム「ハートフィールドの森」へは、ドワーフのトンネルをくぐらないと辿り着けないようにし、子どもたちが探検しているかのようにワクワク楽しんでもらえるよう工夫しました。


また、螺旋階段の途中にツリーハウスを取り入れて、子どもたちが冒険心をくすぐられるような楽しい仕掛けを作り上げました。


待合室のイスには、よくある長椅子ではなく、患者様に「今日はこれに座ってみよう」と思ってもらえるよう、デザインが異なる椅子を一つひとつ選んで配置しています。


さらに、傘付きのライトも同じデザインに統一することなく、空間の雰囲気にぴったり合うように個別に選び抜き、細部までこだわりを持って取り入れています。


今ご紹介したのは、ほんの一部に過ぎません。その他のすべての場所にも、一つひとつ心を込めて作り上げています。
今後もスタッフや患者様の声を反映させながら、さらに居心地が良く、ワクワクするような空間に進化し続けていきたいと考えています。
歯医者が怖い場所ではなく、楽しく通いたくなる場所を目指して、これからも細部にまでこだわり続けます。